最近何かと話題な、ビットコイン。
今日はこれからの時代を紐解くのに、欠かせない「仮想通貨」について理解を深めてもらいたいと思います。
現在、我々が使用している「円」という通貨は、国家がその価値を保障しています。
100円の価値が、100円なのは、国が発行しているから成り立つわけです。
かわって仮想通貨は、誰がその価値を保障しているのか。
それは利用者自身がP2Pという技術を応用して保障しています。
仮想通貨といえば、ビットコインが有名ですが、この通貨も利用者全員が、今時点のビットコインの価値を決め続けています。
その瞬間ごとの価値を一つのブロックの単位にし、ビットコインが生まれた時から、現在までの価値の変動を全員で確認していく作業を変動ごとに毎回行います。
これが、いわゆるブロックチェーンと言われる技術です。
この確認作業は、どんどん作業量が増えていくため、みんなでそれを負担するのが大変になっていきます。
だからこの確認作業を手伝ってくれる人にビットコインがお金を報酬として払っています。
これをマイニングと呼びます。
このように、みんなで通貨の価値を作っていくため、仮想通貨は、民主的な通貨とも言われております。
現在、仮想通貨は、価値の変動が大きいため、投機目的として、お金を稼ぐために買う人が多いですが、本質はそこにはありません。
仮想通貨の本質は、「概念を数値化できる」ことにあります。
現在の「円」は、物の価値、サービスの価値などを定めるために使われています。
例えば、りんご農家さんが丹精込めて作ったりんごには、100円や200円という価値を付けることができます。
でも、例えば、このりんご農家さんが、恵まれない人たちに無料で100個のりんごを贈ったとします。
その時は、当然「円」としての価値はなくなります。
ですが、その100個のりんごは本当に無価値でしょうか?
その100個のりんごを喜んでくれた人たちがいるのであれば、その100個には価値があるはずです。
でも、現在の「円」では、そういったケースに価値を与えることはできません。
「円」は、価値と価値が交換されることを前提として考えられている通貨だからです。
そこで、仮想通貨の登場です。
仮想通貨は、「概念を数値化できる」ので、例えばですが、そのりんご農家さんが積んだ「徳」という概念を数値化することができます。
または、喜んでくれた人たちの「感謝」という概念も数値化できます。
このように今まで目に見えなかったけど、本質的にはそこにあった概念を数値化し、新しい経済を生み出すことができる技術なのです。
現在すでに、Timebankというサービスでは、「時間」という概念に価値を付けることが始まったり、知名度や影響力に価値を付けることが始まったりしています。
現在は情報も錯綜していて、不信感もある仮想通貨ですが、この技術をきちんと使うことができれば、徳を積んだ人が豊かになる経済や、感謝されている人が一目で分かる経済を作ることも可能です。
お金でお金を生むような、実体のない経済がお金の信用を落とし続けています。
そんな資本主義を終わらせる究極の一手は、この仮想通貨にあると私は考えております。