聞いた話ですが、「生き甲斐」という言葉が、世界的に話題で「ikigai」として、日本語のまま伝わっているそうなんです。
英語には直接「生き甲斐」を表す言葉がないんですね。
調べてみると、海外では「生き甲斐」を、

1. 何が好き What you love
2. 何に長けている what you are good at
3. 世界は何を必要としているのか what the world needs
4. 何を得るのか what you can be paid for

などの意味として取り上げているらしいのですが、一番興味深かった解釈が「chanto Suru」。

これ「ちゃんとする」ってことで、そのままの言葉で紹介されているんですね。

これ知った時にある人のことを思い浮かべまして、それが二宮金次郎さんのことだったんですね。

二宮金次郎と言えば、薪を背中に背負って本を読んでいる姿で有名ですが、成人してからは、仏教、神道、儒教を学び、その良い部分をミックスして農民に教えていた思想家でもあったのですね。
その教えの根本的な部分が、実は「ちゃんとする」ってことにつながっているんです。

二宮金次郎は、成人してからは名前を二宮尊徳と言いますが、彼の唱えた思想が、「報徳思想」というものなんですね。

この思想を象徴する言葉が、報徳二宮神社の尊徳像に書かれていて、それが「経済なき道徳は戯言であり、道徳なき経済は犯罪である」という言葉なんですね。

これってつまり、
「金儲けだけ考えてるのは、犯罪に等しいよ。いい事しているだけでは戯れ言にしかならないよ。」
ってことですね。

よく世間では、「自分の本当にやりたいことで、お金も循環させたい!」などと、いう人が増えていますが、この解決策を、二宮尊徳さんは報徳思想で詳しく説明しているんですね。

報徳思想の概念は大きく4つあって、それが至誠、勤労、分度、推譲というんですね。

これ、簡単に言えば、「私利私欲を捨てて、人のために働き、贅沢を慎み、余ったものは人に与える」ってことなんですね。

これって、つまり「ちゃんとする」ってことなんじゃないかと思うんです。

「ちゃんとする」ってことがどういうことなのか、我々日本人はもう一度考える時期に来てるんじゃないかなーって思うんですね。

そしてそれが、「生き甲斐」につながっていくんじゃないかなーって思うんですね。

我々日本人は、外国から来たものを珍しがったり、受け入れていったりしますが、実は日本の中に、世界に誇れるものがまだまだ残っているのではないかと思います。

それは物質的なものだけじゃなくて、目に見えない感覚や概念にもあるんじゃないかなって思うんです。

「ちゃんとする」が、ちゃんと伝わる日本になったら、生き甲斐を持てる人も増えるのではないかなーって思うんです。

参考
https://theconversation.com/the-japanese-concept-of-ikigai-…

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